浄化槽の点検と言われてもピンと来る人は少ないと思います。というのも浄化槽は地下に設置されており、その使用について日常で意識する場面は少ないからです。今回の記事では浄化槽の点検がなぜ重要か?怠ると起こりうるリスクについてご説明します。浄化槽の点検に関しての法律浄化槽の点検は国の法律によって義務付けられています。詳しくは弊社記事の「浄化槽の法定検査とは? 保守点検との違い。7条検査と11条検査の説明」をご覧ください。皆様が普段行われる点検は、11条検査です。一般家庭の場合、年に3回点検を行うことを義務付けられています。浄化槽点検時に何を行うか?浄化槽の点検項目については環境省関係浄化槽法施行規則によって定められいます。以下に簡単に点検箇所についてまとめました。1. 浄化槽の状態チェックきちんと使われているか、配管は大丈夫か、壊れている所はないかなどをチェックします。スカム(汚物の浮いたもの)や汚泥が溜まっていないか、装置がちゃんと動いているか確認します。2. 装置の掃除と調整配管や装置にゴミが詰まっていないか、水の流れを調整して、浄化槽がきちんと働くようにします。空気を送り込む装置や、汚泥を動かす装置なども、ちゃんと動くか確認します。3. 水質の管理浄化槽内の水質を検査して、きれいになっているか確認します。必要があれば、薬剤の量を調整します。4. その他近所に迷惑がかからないように、臭いや音、虫の発生にも注意します。(弊社の場合、点検時に防虫剤をつける場合があります。)浄化槽点検の重要性浄化槽の点検は以下の意味で重要です。・浄化槽の機能をしっかり保全し、自然環境に優しいこと・異臭などのトラブルを未然に防ぐこと・故障の原因を未然に防ぐこと・空気を送り込む装置(ブロワ)の故障、騒音を防ぐこと長期的に浄化槽の維持コストを安くするには?浄化槽の維持費を安くするには二つの視点から考える必要があります。1:定期的な維持費(11条検査)の費用2:故障などトラブルが起こった際の費用一番避けるべきなのが2の費用です。故障の種類によりますが、浄化槽が故障してしまった場合、まず浄化槽内の汚水を抜き取り、専門業者が浄化槽内に入って確認、修理の実行という三つの大きなプロセスが伴うからです。よくある故障は、浄化槽のひび割れです。これは様々な要因がありますが、汚泥の極端な蓄積、土圧などが原因であることがあります。規模によりますが、基本的に修理の費用は十万円以上かかります。そのため、定期的な点検・清掃をしっかり行い、浄化槽を適切に管理することが重要です。浄化槽の維持管理はダイエイテクノにお任せください。ダイエイテクノ株式会社では愛知県のみで浄化槽の保守点検を行なっております。浄化槽メーカーの関連会社であり、丁寧な点検、年間を通し浄化槽の機能に責任を持ち緊急の場合でも対応をしていることが特徴です。愛知県内で300以上ある点検業者の中から優良点検事業者に登録されてます。こちらのリンクから、または0569-87-5141(平日8時〜18時)にてお問合せください。まとめ浄化槽の定期点検は、法律で定められた重要な義務であり、環境保全と設備の長寿命化に不可欠です。点検内容は、浄化槽の状態チェック、装置の掃除・調整、水質管理、その他環境配慮など多岐にわたります。定期点検を怠ると、故障や修理に多額の費用がかかるリスクが高まります。そのため、点検をしっかりと実施し、専門家による適切な維持管理を行うことで、長期的なコスト削減と安定した浄化槽の運用が可能となります。日々の生活に欠かせない浄化槽を、定期点検によって適切に管理していきましょう。この記事の監修者小坂 文直(ダイエイテクノ株式会社、浄化槽メンテナンス部所長)保有資格:浄化槽管理士、浄化槽設備士、浄化槽技術管理者、職長・安全衛生責任者。小型から大型まで浄化槽のメンテナンスをダイエイテクノ株式会社にて2016年から行う。年間1500機以上の浄化槽を点検を行う。